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松井秀喜ベースボールミュージアム館長:松井昌雄さんにインタビュー


能美市出身でプロ野球、読売巨人軍やアメリカ大リーグで活躍した松井秀喜さん。
その栄光と軌跡の数々が展示されている松井秀喜ベースボールミュージアムは、全国から観光客が訪れる代表的な観光スポット。平成25年5月、読売巨人軍の終身名誉監督・長嶋茂雄さんと国民栄誉賞を受賞し、訪れる人がますます増えています。館長で、父でもある松井昌雄さんに、能美市立病院とのかかわりや医療について聞きました。

総合病院があることが地域の安心


 能美市立病院と私どもとのかかわりは、旧・根上総合病院時代に、秀喜の兄の利喜が少年野球をしていた時代にさかのぼります。たしか利喜が4年生くらいだったと思います。野球の練習中ではなかったのですが、鉄棒か馬跳びかなんかしていてケガをしましてね。日曜日だったのですが、たまたま私の友人がその場にいたらしくて今、根上総合病院で治療を受けていると連絡が入って、あわてて病院に飛んで行ったことを覚えています。
 幸い当直の先生が外科で、出血をすぐに止めていただきケガも大事には至らなかったのですが、そのときに「近くに病院があって助かった」と思った記憶があります。当時、能美市内には外科や整形外科など、外科的な治療をする病院が少なかったので、われわれ地域に住む人間には、総合病院はやはり何かと心強い存在です。普段、病院にかかっていないとなんでもないように思うかもしれませんが、ちょっとした病気やけが、何か起きた時に、身近に総合病院があるのはとても安心感があるものです。

もし何かあったら能美市立病院で診てもらえる。地域のみなさんはそう感じていると思います。実際に、大きなけがや病気でも総合病院ですから検査から治療まですぐに対応してもらえますし、仮に専門病院で治療した方がいいような病気でも、総合病院にかかれば大学病院とか大きな病院を紹介してもらえます。ある程度、治療が終わればまた家から近い病院で治療が受けられるように橋渡し役にもなってもらえる。それが安心して医療が受けられることだと私は思います。
 わが家では、かかりつけ医がありますので今のところ直接、能美市立病院との接点はありませんが、地域住民の一人として、急な病気やケガがあればすぐに行ける気持ちはいつもあります。

丈夫な体と持って生まれた意志の強さ


 兄の利喜はときどき病気はしましたが、弟の秀喜は小さいころから病気ひとつしない子でした。幼いころに一度、ガラスが足に刺さってあわてて病院に駆け込んだことがあります。その時はたまたま違う病院だったのですが、先生が麻酔をかけずに刺さったガラスを一つひとつ抜いても泣き言一ついいませんでした。先生が「我慢強い子やね」と驚いておられました。病院にかかったのは、私の記憶ではそのときだけだと思います。
 生まれた時は3960g。普通の子が一か月健診に来た時の体重で、お医者さんが驚いたそうです。小さいころから好き嫌いもほとんどなく、良く食べました。保育園でもほんとに良く食べる子で、先生の連絡帳に「秀喜君は先に食べてしまって寂しい顔をしていたのでもう一人前あげました」と書いてあって(笑)。そのわりに、体に良くないことは私たちが感心するくらい気を付ける子でした。
 少年野球をしているときに、私たちが「成長期に炭酸飲料は余り良くないよ」というと、彼は徹底して守りました。子どもですから時には飲みたい時もあったと思います。だけどスポーツ選手に良くないことは細心の注意を払いました。親としては子ども二人には同じように育てたつもりですが、秀喜はもってうまれた意志の強さがありました。
 生まれつき体は丈夫で、食や健康に関しても強い意志をもった子でした。母親が豆類やゴマ、野菜などいくつかの食材を「孫はやさしい」と言う言葉に要約して食べさせたんですが、出されるものは何でも嫌がらずに食べました。反抗期らしい反抗期もなく、ほんとに手のかからない子どもでした。

ケアをしないとメジャーリーガーは務まらない


 星稜高校時代、寮がないので自宅から毎日通っていたのですが、練習で夜遅く帰ったときでも、彼が凄いのは絶対に素振りをしてからでないと寝ない。高校で毎日、4~5時間練習をして帰って、ごはんを食べてお風呂に入って寝る寸前ですよ。そのわずかな時間を惜しんで素振りをする。少年野球の時からそうでした。後から本人に聞いたら、「素振りをしないと明日が心配」なんだそうです。
 私は特に運動はしていなかったのですが、母親は高校時代バレーボールの選手でインターハイに何度か出場経験があります。秀喜の筋肉質な体、基礎体力は親から受け継いでいるところもあるかもしれません。
 ただ、アメリカのメジャーリーグに行ってケガをしてからは、ケアの大切さ医療の有難みを改めて体験したと思います。手首を骨折したとき、実はアメリカでNO.1 のドクターに診ていただいているんです。あれがもし、ロサンゼルスの試合だったら、診てもらえたかどうかわかりません。そういう意味でも運の強い子だと思います。
 メジャーリーガーが全身全力でプレーする姿を見て、私はある時、秀喜に「ほかの選手たちはケガしないのか」訊ねたことがあります。すると「そんなことはない。みんな試合が終わったら専門のドクターやトレーナーをつけてケアしている。ケアしなかったらメジャーリーガーは務まらない」と言っていました。プロのアスリートにとって医療や体のケアはとても大事。選手の数だけ、トレーナーやドクターが就いていると行っても過言ではありません。

 幼いころは病院に全然かからなかったけど、プロになって医療の有難み、ケアの重要さを感じています。年齢を重ねて体を酷使すればするほど、アフターケアは大切です。
 私自身、おかげ様で病気もせず元気にしていますが、今後はできるだけ血液検査や胃カメラなど定期検診を受けて健康管理に気を付けたいと思っています。幸い、能美市の健康診断が能美市立病院で始まっていますので、ぜひ利用させていただきたいと思っています。



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